【カフカの箴言41】最後の審判と軍法会議
【原文】
Nur unser Zeitbegriff lässt uns das Jüngste Gericht so nennen, eigentlich ist es ein Standrecht.
【和訳】
ただ我々の時間概念だけが、私たちをして最後の審判と呼ばしめるのであるが、そもそも、それは、軍法会議なのである。
【解釈と鑑賞】
この場合のカフカのいう時間概念とは、一次元の時間のことを言っています。
安部公房と同じように、カフカもキリスト教の週末思想について考えたものと見えます。
軍法会議の形象(イメージ)は、やはり戦場にあって、陣中で、軍規を乱したもの、違反したものを裁くという形象であり、同時にそれは、カフカがこの世の、一次元で流れる時間の中で働いていて、保険会社の有能な会社員として、どのように仕事というものを考えていたのか、それがやはりどれほどに苛烈であったかを示しています。
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