2014年11月3日月曜日

【カフカの箴言41】最後の審判と軍法会議



【カフカの箴言41】最後の審判と軍法会議


【原文】


Nur unser Zeitbegriff lässt uns das Jüngste Gericht so nennen, eigentlich ist es ein Standrecht.


【和訳】

ただ我々の時間概念だけが、私たちをして最後の審判と呼ばしめるのであるが、そもそも、それは、軍法会議なのである。


【解釈と鑑賞】

この場合のカフカのいう時間概念とは、一次元の時間のことを言っています。


安部公房と同じように、カフカもキリスト教の週末思想について考えたものと見えます。


軍法会議の形象(イメージ)は、やはり戦場にあって、陣中で、軍規を乱したもの、違反したものを裁くという形象であり、同時にそれは、カフカがこの世の、一次元で流れる時間の中で働いていて、保険会社の有能な会社員として、どのように仕事というものを考えていたのか、それがやはりどれほどに苛烈であったかを示しています。

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