2014年11月29日土曜日

【ショーペンハウアーの箴言45】信仰と無信仰:愛と国家と政策と


【ショーペンハウアーの箴言45】信仰と無信仰:愛と国家と政策と




【原文】


Der Glaube ist wie die Liebe: er lässt sich nicht erzwingen. Daher ist es ein missliches Unternehmen, ihn durch Staatsmaassregeln einzuführen, oder zu befestigen zu wollen: denn, wie der Versuch, Liebe zu erzwingen, Hass erzeugt; so der, Glauben zu erzwingen, erst rechten Unglauben.


【和訳】


信仰は、愛のようなものである。即ち、それは強制されない。従い、信仰を、国家の政策によって導入しようとし、又は固定して確実なものにしたいというのは、危険な企てである。何故ならば、愛を強制する試みが、憎しみを生み出すように、従い、信仰を強制する試みは、まさしく本物の無信仰を生み出すのであるから。


【解釈と鑑賞】


この哲学者の信仰に関する考えを述べたものです。国家と信仰と言い換えてもよいでしょう。

信仰の元になっているものを、愛と呼んだところに、この辛辣な哲学者が何を普段考えていたか、その当たり前のこころが現れています。

これによっても、あの浩瀚なる主著『意志と表象としての世界』を書いたのです。







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