2015年4月5日日曜日

【カフカの箴言64ー2】真理としかめっ面

【カフカの箴言64ー2】


【原文】

Unsere Kunst ist ein von der Wahrheit Geblendet-Sein: Das Licht auf dem zurückweichenden Fratzengesicht ist wahr, sonst nichts.


【和訳】

わたしたちの藝術は、真理によって眩惑されて在るものである。即ち、退(ひ)いて行く(退却して行く)しかめっ面の上の光が、真理なのであり、それ以外は、無である。



【解釈と鑑賞】

カフカらしい箴言です。

しかめっ面であるのは、太陽の光があたって眩しいからです。

まぶしいのは、太陽が真理だからで、真理は太陽であるからです。

それ故に、人は、その顔を太陽から退くようにします。それが、

退(ひ)いて行く(退却して行く)しかめっ面、という言葉の意味です。

その光が真理であり、それ以外は何ものでもない、無であると言っております。





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