2014年10月11日土曜日

【カフカの箴言38】永遠の道、しかし下り坂の



【カフカの箴言38】永遠の道、しかし下り坂の


【原文】


Einer staunte darüber, wie leicht er den Weg der Ewigkeit ging; er raste ihn nämlich abwärts.


【和訳】

どんなに簡単に、自分が永遠の道を行くものかを知って、ある者は驚いた。何故ならば、この者は、つまり、下方に向って、(気が狂い、逆上して)道を怒鳴りつけていたのである。



【解釈と鑑賞】

二行目の文の、

er raste ihn nämlich abwärts.

の、最初の、主語のerと目的語のihnのerが、このある者なのか、それとも道の方なのかによって、二つの解釈があり得ます。

多分、主語は、このある者でありませう。

一行目と未行目の間には、カフカ流の飛躍があります。

この飛躍を理解するには、カフカが道と考えたところを理解しなければならないでしょう。

これから出て来る道に注目したいところです。


0 件のコメント:

コメントを投稿