【カフカの箴言38】永遠の道、しかし下り坂の
【原文】
Einer staunte darüber, wie leicht er den Weg der Ewigkeit ging; er raste ihn nämlich abwärts.
【和訳】
どんなに簡単に、自分が永遠の道を行くものかを知って、ある者は驚いた。何故ならば、この者は、つまり、下方に向って、(気が狂い、逆上して)道を怒鳴りつけていたのである。
【解釈と鑑賞】
二行目の文の、
er raste ihn nämlich abwärts.
の、最初の、主語のerと目的語のihnのerが、このある者なのか、それとも道の方なのかによって、二つの解釈があり得ます。
多分、主語は、このある者でありませう。
一行目と未行目の間には、カフカ流の飛躍があります。
この飛躍を理解するには、カフカが道と考えたところを理解しなければならないでしょう。
これから出て来る道に注目したいところです。
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