2014年10月26日日曜日

【カフカの箴言40】カフカの道



【カフカの箴言40】カフカの道


【原文】


Der Weg ist unendlich, da ist nichts abzuziehen, nichts zuzugeben und doch hält jeder noch seine eigene kindliche Elle daran.》Gewiss, auch diese Elle Wegs musst du noch gehen, es wird dir nicht vergessen werden.《


【和訳】

道というものは、果てしのないものである。そこには、何も引き算するべきものはなく、足し算すべきものはないのに、誰もが自分独自の子どもっぽい尺度の距離を以って道にあてがっているのだ。》そう確かに、道のこの尺度の距離を、お前はまだ行かねばならない、このことを、お前が忘れることはないのだ。《


【解釈と鑑賞】


またもや、道です。カフカはこのことについて考えることが非常に多いやうに見受けられます。

この道は、もうここでは、何か現実の道ではなく、もっと抽象的な道になっております。


何か既に子供のころに、カフカが知った道を、自分自身に向かって、これからも尚歩んでいかうといふ、そのやうな言葉に聞こゑます。そして、それを一生忘れることはないのだと言ってゐる。

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