【ショーペンハウアーの箴言34】
【原文】
Die Geschichte ist die Fortsetzung der Zoologie.
【和訳】
歴史とは、動物学の進歩のことなのだ。
【解釈と鑑賞】
これもまあ、辛辣なショーペンハウアーの箴言です。辛辣なので、辛言と書きたい位です。
ドイツ語では、ここでZoologieという外来語を使っていますが、Tierkundeと、本来のドイツ語、日本語でいうならば大和ことばでいうと、一層よく意味がわかります。
即ち、ショーペンハウアーは、人間を動物と考えていて、場合によっては、動物園に棲んでいるとすら(そうはいっておりませんが)いい得ることでしょう。
しかし、動物学と言ったところ、即ち学としての進歩だといったところに、ショーペンハウアーの面目躍如たるものがあります。
即ち、動物学は進歩しますが、人間は進歩するかどうかは何も言っていないのであり、あるいはむしろ全く進歩のない動物だとさへ、言っているのかも知れません。
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