【ショーペンハウアーの箴言6】
【原文】
Ein Weiser ist man nur unter der Bedingung, in einer Welt von Narren zu leben.
【和訳】
人が一個の賢者であるというのは、ただ、愚者の世間の中で生きるという条件下で、賢者なのである。
【解釈と鑑賞】
この箴言を読むと、実は愚者も賢者もいないと言っているように聞こえます。
また、賢者と愚者は相対的な問題だとも言っていることがわかります。
面白いのは、ショーペンハウアーらしく、賢者を絶対視せずに、相対化しているというところ、これが、ショーペンハウアーらしいところです。
しかし、以外にもここのところに、人が生きる道を指し示しているのではないかと、わたしは思います。即ち、ひとに必要とされるという道を。
しかし、愚者にだけ、愚者にばかり必要とされるという人生も、疲れる話だと思います。
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