【ショーペンハウアーの箴言5】
【原文】
Meistens belehrt uns erst der Verlust über den Wert der Dinge.
【和訳】
多くの場合、わたしたちにまづ最初に物事の価値を知らしめるのは、それを喪失することである。(わたしたちは、まづ物事の価値の喪失をして、初めて、その価値にきづくのである。)
【解釈と鑑賞】
これも、人間の真理を穿った警句です。
解釈は不要かと思います。読者各人の喪失を思って、理解をして戴ければ。
この警句はまた、積極的に、自覚的に喪失をするに至れば、物事の価値を知ることができるという反対の一行を隠し持っています。これもまた、真理であると思います。宇宙の真理を知るために、これを行うひとは極めて稀ではありますけれども。しかし、わたしはそのような人間こそ尊い、隠れて尊いと考えております。
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