安部公房の読書会があるとて、わたくしは、この週末遠く京都まで行くのである。
作品は、他人の顔。
安部公房全集全30巻が出ていて、そのうちの第1巻は、安部公房のエッセンスが凝縮している。安部公房が横溢している。
この巻は、10代から24歳までの作品を、詩文と散文と両方が収まっています。
この巻を読むと、その後の安部公房の成長、変貌も、根底からよく分かります。
そうして、生涯、安部公房が不変であったことも。
しかし、よく自分の頭で考え抜いたなあという思い、頻りです。
褒むべきかな、安部公房。
人生にとって、一番大切な事は、そのことだけ、自分の頭と言葉で考え抜くことだと言ってよいと思う。
あの人がああいった、このひとがこういったなどという引用話は聴きたくない。あっちの権威、こっちの権威におべっかを使う、世のディレッタントどもよ、お前達は、もう消え失せろ!と、そういいたい気持ちです。
もう、そのように言ってもよい歳になったことに感謝しております。
そのような人間の文章は、最初の一行でわかるので、もうその文章を離れて、二度と読む事はありません。
もう、このように出来るよい歳になったことに感謝しております。
わたしは、あなたが何をどう感じ、考えたか、それだけが知りたいのだ。
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